ハヤカワセールの備忘録

ハヤカワが季節ごとに(たぶん)やってる電子書籍セールがまた開かれていました。ブラックフライデー合わせ?どう考えても近年の読書体験でめちゃくちゃハヤカワの本を買っているのでこういうのがあると勧めちゃうんだよなリストを作っておきます。今回じゃなくてもたぶん大丈夫だと思いますが、一応今回のセールの内容からタイトルを選んでいます。(以前身内向けに作ったスライドの内容も再利用しています) あと、最近の作品で読みたいのはお友達が書いてた本(また今度書きます めっちゃ面陳されてた)とテスカトリポカです…

<もうみんな読んだやろ?系>

  • 機龍警察シリーズ(月村了衛)
何は無くとも無印完全版→自爆条項までは読んで欲しい。その続刊の暗黒市場まで文庫本になっていますが、個人的には自爆以降は単行本の解説読んで欲しいかも。私ですか?全部買ってます…シリーズで一番好きなのは未亡旅団です。わかりやすく言うと同性間巨大感情+構成うますぎ+冒険譚要素+警察小説+政治感でエンタメが強すぎる。この語彙だけで語るのは無理。3年以上溺れ続けているので、まだ客観的に言えないですね…。未亡が好きなので最新刊の白骨は「かなり」よかったです。わしは純粋な善意が悪意になるエネルギーの相転移で飯を食っているんだ……。
  • 日本SFの臨界点 石黒達昌編
過去の日記で書いてる気がするんですが、本当に石黒先生の本面白いので「平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに……」から読んで欲しいです。平成3年〜は比較的安価で電子書籍化されており、石黒テイストがわかりやすいと思います。異常論文(ハヤカワ/樋口恭介編)もタイトルが個人的に???という感じですが、石黒先生が入ってたら買ったかもな。入ってないから買ってないです…重要なピース抜けだと思っているので……(お仕事忙しくて無理だったっぽい感じらしいことを樋口さんのTwitterで見ました。コロナが憎い。)
  • 伊藤計劃あれこれ
伊藤計劃、めちゃくちゃ好きで高校~大学教養の時によく読んでました。トリビュートとかは知らないです。本人の作品ではないので…。もう10年以上没から経つんだなあ…。もともとMGSが好きなので読んでいたところはあるのですが、ハーモニーを書いた氏が現代を見たらどんな感じの作品が出力されたのか気になるなあと思います。やっぱりハーモニーが好き。ちなみに円城塔はそこまで得意じゃないので(同居人は円城ファンだけど、内容よりも構造美が好きなんでしょ、と思っています。ちなみに森見登美彦も私は苦手)屍者の帝国はそこまではまらなかった。要素だけはMGS5っぽさあるよね。屍者のアニメは知らない子です。

<言及初回かも?系>

  • 天冥の標(小川一水)
エスエフ苦手だったのにエスエフ好きになってたきっかけ。シリーズが多いけどローダンレベルではないし、各巻エッセンスが結構違うので割とあっさり読めると思います。各巻のサブタイトルの付け方がかなりセンスよくて好きですね…。「ヒトであるヒトとないヒトと」とかめちゃくちゃ好きなんだよな〜。お家で頻出のタイトルです。パンデミックスリラーとしては2巻目の救世群が好きです。2を経ての3の検疫プロセスは割とコロナ前のフィクションとして面白いよなあ〜と最近また読み返していました。あと、チカヤのお父さんは野村の証券マンだと信じています。(描写がそんな感じを受けました。チカヤがかわいいところも含めて…ここは討論ポイントです。)ともかく、パンデミックスリラーにひかれて読み始めたものの、大長編かくやという構成とエピソードのつなげ方が本当に素晴らしいので、また記憶をなくしてゼロから読みたいシリーズです。
  • ゲームの王国(小川哲) →ユートロニカのこちら側
対談から小川先生を知ったんですが(2018年の京フェス?小川一水氏との小川-小川対談……)構成うますぎ話が面白すぎで事前情報からのとっつきにくさを全部捨てるレベルで人に勧めまくっています。頭いい人の書く本めっちゃおもしれえ~~~の極北だと思う。個人的には石黒先生、酉島伝法と同じ枠に入っています。小川氏はすごい左翼ハウスで育ったらしく、え~絶対著作合わないな~~~ン~~~とか思っていたんですが、それ以上に面白すぎて一気にお気に入りになってしまいました。思索が深くて面白いのに、比喩表現がかなりかわいくて(?)好きなんですよね…。ユートロニカの管理社会観、選択肢がないときの人間はどう思うか?であったり、何が書きたいのかがすごく練られているのが好きです。して、大傑作であるところの『ゲームの王国』も同様で、ポルポト政権下の虐殺であったりをゲームと暗喩しつつもルール下でどう勝つか、ルールを超えてどう殴り合うのか?をボーイミーツガールと史実に乗せつつ書ききっているのがめちゃくちゃ白眉です。上巻はルポ小説っぽい感じもなくはないけど下巻まで読んでほしい、そんなんじゃないぜ…。
  • 機忍兵零牙(月村了衛)
山風と宝塚の柳生忍法帖を読んだ/見た結果、これ『零牙』じゃん…と言っていました。あと百合です。誰が何と言おうと。月村作品で宝塚にするならこれだったけど、山風とかぶるよね~。。。(好きな作品のアニメ化とか他媒体化に多大なアレルギーがあるので機とかはそう言いたくないです…ただでさえパトなんとかーぽい!ておっしゃる人が多いのには辟易しています。別の次元の作品読んでると思ってる)月村先生そういえば山風好きだったもんね、と感じる作品でもあります。(モーニングで山風原作の連載があったときに急に写真付きでコメントに現れる月村先生、かわいい。)忍者×SFで山風、忍殺好きな人で零牙嫌いな人いないでしょ!と思っています。そうでなくても人間関係模様がおもしろいし、さすが月村先生アニメ脚本出身…と思うアクションの数々でおすすめです。機龍警察もアクションがまじでうまいよねえ。
  • 裏世界ピクニック(宮澤伊織)
アニメ化は地雷といいましたが、裏ピは面白かったな~。映えるのもあると思いますが、ベースが学校の怪談みがあるからかも?ちなみにジュニア版が出たらしく、こんな百合作品読ませて早川書房は百合エリートを育成する気か?と本気で思っています。まあでも小学生女児って怪談好きだよね。私は別に好きじゃなかったよ。
  • ヒト夜の永い夢(柴田勝家)
要素が多すぎる!ライトな京極堂っぽさあります。絢爛な夢だけど夢だからさみしいよねえ、という読後感がかなり良かったです。意識、魂、AI、探偵小説み…?本当に要素が多すぎる割に終盤の押し切った感じはすごいな~と思うけど割と読む人を選ぶ期はしました。勝家公結構好きなんだけどな。
  • 少女庭園(矢部崇)
私の嫌いなタイプのエスエフ(ループ・IF・バトロワ系)ですが割と読ませるよなあ…という感じです。極限環境下百合として楽しみました。デスゲームものとしてはそこまで要素強くないからよかったかも~。女学生のディストピアという要素はよかったです。好きな人は好きだよねの典型な気もする。
  • 庶務省総務局KISS室(はやせこう)
タイトルがBLか?と一瞬思った。会話劇が軽妙なコメディ!と思いきやところどころ思慮深い発言が出てきてかなり読後感も軽くいい読書でした。タイトルはBLっぽいけど。なんかこの二人結婚しそうだな~みたいないいコンビを読むにはぴったり。
  • クォンタムデビルサーガ・アバタールチューナー(五代ゆう)
あばちゅは名作ゲームですがPS2でしかない+未移植+ほんとはこの本もいいけど(原作ではなく、原案らしいけど…)、攻略本に乗っているCatch-22を全人類に読んでほしい。ちなみに作者と逆カプっぽいらしいです。ゲームもいいけど進めにくいので読もう!(ジェナ周りでマジで泣いてしまった。いいシナリオですよ本当に…。)学生時代に当該の学校に留学したのマジであばちゅがきっかけなので運命の本です(先生の出身だったのが主因です)。感情ってなんだっけみたいな気持ちになりますね。再読した時に思ったのは、10年以上経って尚…気持ちが知りたいなら気持ちを壊そうなシェフィールド君寄りの思想のまま来ていたようです。変わらなかったんだな~。 という感じでハヤカワセールのおすすめでした。本読んだりゲームしたりで本当に時間がたりない…。